2021年4月22日木曜日

新入生のみなさんへ

 新入生のみなさん、学校生活には慣れてきたでしょうか。遅くなりましたが、ご入学おめでとうございます。

茶道部は今は部員がおらず、活動は休止中ですが、顧問として、茶道にも深いかかわりのある、千利休が言ったという言葉を紹介したいと思います。


それは、「一期一会」です。お茶をいただく時は、お茶を点ててくれる亭主、その点てられたお茶もそのお茶碗なども、すべてが一生に一度の貴重な出会いだと感じながら味わう大切さを説いています。

 縁があって作陽高校に入学して、出会ったクラスメートや先生たち、そして毎日の学校生活、一時間一時間の授業もすべて二度と同じということはありえません。みんな時間とともに変化します。だからこそ、これからの高校生活を大事に過ごしてほしいと思います。


3年間はあっという間です。毎日が「一期一会」です!みなさんのことを応援しています。

2020年2月22日土曜日

棚を使って

2月22日(土)

初めて「棚」を使ってのお点前をしました。

「棚」と言えば、立礼式の御園棚を思い出しますが、今回使った「棚」は、


「三成棚」と呼ばれる棚で、和風のインテリアにもなりそうな風情があります。

 
 



お点前は、薄茶点前とほぼ同じですが、水指に水を足すために、「水次」も使いました。

「水次」は、陶器のやかんのようなものです。

初めての道具を使うのは、興味深くて楽しいです。

茶道にもさまざまな演出があり、お点前を見応えのある舞台にしてくれます。



2020年2月15日土曜日

「守破離」の「守」

2月15日(土)

千利休が 「規矩作法 守り尽くして破るとも 離るるとても本を忘るな」と詠んでいます。


まずは基本からということで、挨拶のすぐ後に、ふくささばきのお稽古をしました。




所作ひとつひとつに心をこめて丁寧に美しく・・・これが意外と難しいんです。


3月9日に作陽保育園の年長園児たちの親子茶会があります。

保護者の方が、華やかな晴れ着姿の我が子が点てたお茶をいただくという、思い出に残る行事で

す。私たちは、そのお手伝いに行く予定です。緊張しますが、園児たちの手助けができるように、

黒子として頑張りたいと思います。








2020年1月20日月曜日

いよいよ2020年です。

1月18日(土)

新年初めての部活でした。(とはいうものの、前日には自主練習をしました。)

今年は、東京オリンピック開幕の年です。茶道の中で、「オリンピック」を時事として表現することができるのか、とても気になります。


そして、今年、部員は受験生になります!
来年の今頃は「大学入試共通テスト」を受けている頃です。

卒業後、茶道を続けるかどうかはわかりませんが、茶道で学んだことは生かしていきたいと思います。


本田先生は、「どこに出ても恥ずかしくないお点前」をモットーに、指導をしてくださっています。




 
 
いろいろと抱えていることで心が乱れていても、この静謐な時間によって心の平安を取り戻すことができます。だから茶道にひかれるのかもしれません。
 
 
そんな厳かな雰囲気の中、お道具の拝見をする際の問答の1つ、「おちゃしゃくのおさくは?(お茶杓のお作は?)」で、つい噛んでしまい、思わず笑いが起こりました。
 
 
今年も、作陽茶道部をよろしくお願いします!

 


2019年12月14日土曜日

今日は何の日?


12月14日(土)

畳で薄茶のお稽古をしました。

本田先生に、「今日は何の日?」と突然聞かれ、みんな黙り込んでしまいました。

今日は、赤穂浪士の討ち入りの日だそうです。

今日用いたお茶杓のご銘に、「討ち入り」と名づけてもいいとのことでした。

もし季節感を出すなら、例えば、「枯れ野」などがふさわしいようです。

風物詩だけではなく、日本の史実にも「和」の要素を見い出し、茶道の世界にオーバーラップさせる

こともあるようで、意外でした。

「赤穂浪士討ち入り」の画像検索結果でも、「討ち入り」の雰囲気を、茶道でどのように表現

するのか、全く見当もつきません。

お床の掛け軸やお花、お道具やお菓子、お茶碗の形や色、

模様などで工夫するようですが、難しそうです。





今年最後のお稽古になりそうです。

今日学んだことを忘れないように、指摘されたことを帰宅したら記録しておこうと思います。

お稽古中のメモは禁止されています。

利休百首に、「目にも見よ耳にもふれよ香を嗅ぎてことを問ひつつよく合点せよ」という歌がありま

す。感覚で、全身でお点前を習得するのが大事なのです。


2019年12月7日土曜日

開けて楽しき玉手箱?!


12月7日(土)

みなさん、「箱点前」をご存じですか??

先週に続いて、箱点前というお点前の指導を受けています。

名前のとおり、茶箱という「箱」があり、重箱のような感じで、とてもきれいな模様がついています。




茶箱のふたを取るのもわくわくします。

まるで玉手箱のようで、中身は何・・・?

ドキドキしながら開けると、お点前セットがコンパクトに収納されています。




お盆にのせて持ち運びをして、お湯さえあれば、どこででもお点前ができます。

お茶碗も入る立派なポータブルお点前セットなのです!!


戦乱の時代、武将たちも陣中や参勤交代の道中にお茶を楽しんでいました。

小田原の陣の際に、千利休が茶道具を旅箪笥に入れて、秀吉に随行していたようです。

旅で移動しながらでも、戸外で好きな時に一服できたというわけです。

何だかとても斬新な気がしました。


携帯中に箱の中でお道具が泳ぎ回ることのないように、茶筅には「茶筅筒」 、茶巾には「茶巾筒」

と、それぞれにしっかりと収納器具があります。



 
お盆から茶箱を出して、ふくさで「三」の字を書くようにお盆を清めます。
 
お点前の所作は、盆略点前とほぼ同じになります。
 




そして、お楽しみは・・・お菓子の金平糖です。

ずんどうのひょうたんのような形をした「振り出し」というかわいい容器に入っています。

口元が細く、金平糖が出てくるまで、横に向けてくるくると回します。
「ガラポン イラスト」の画像検索結果

それが楽しくて楽しくて。

まだかな?まだかな?と、恐る恐る、ゆっくりと回していると、

不意にコロコロっと出てきて、懐紙の上で転がって落ちそうになりました。

偶然きれいな色の組み合わせが出そろうと、幸せな気分になります。

まるで運試しのガラポンです。遊び心をくすぐられます。

もしかしたら、昔の人も同じような気持ちになっていたのかなとふと思いました。

 
 



点てたお茶は、古帛紗の上にのせ、古帛紗ごとお茶碗を抱いていただきます。





いつものお点前とは異なるので、とても好奇心を刺激され、楽しみながら学ぶことができました。

とてもいい経験ができました。本田先生、ありがとうございました。

2019年11月30日土曜日

謝謝!!

11月29日(金)

中国から来られた中学生たちに、立礼点前を披露しました。
学校で公開するのは私たちにとっては初めてのことで、とても緊張しました。
清陵祭では出店を断念したので、普段の成果を発揮できることがうれしかったです。

前日の28日には準備を兼ねて練習もしました。簡単な単語は中国語で言ってみようかと相談もしました。


 




お菓子の生菓子は、上用饅頭の「雪だより」を用意しました。


コシのある上用生地に雪の焼印を押した素朴で上品なお饅頭で、こしあんが入っています。
菓子切りの楊枝がなくても、手で割って食べることができます。

お花は、「白玉椿」にしました。


清楚で可憐な印象で、白いお菓子に似つかわしくて良かったと思います。

今回は、掛け軸は間に合いませんでしたが、「一期一会」という語を用意したかったです。



お茶席は2席に分けて、2点前行いました。

1席目のお客様は、女子のグループでした。



通訳の方がいらっしゃいましたが、日本語ではほとんど話されず、私たちが中国に留学したような気分を味わうこともできて、何だか不思議な気持ちでした。


お点前中は、みんなの視線を一斉に浴びて、緊張しました。
半東がお菓子やお茶のいただき方の見本を示して説明しました。
もちろん、通訳の方が仲介して中学生に伝えてくださいました。


水屋では、点て出しの準備ができています。

いつも棚で眠っているお茶碗も、今回は大活躍です。





慣れない手つきではじらいながらも、笑顔で体験してもらうことができました。


感激だったのは、サプライズプレゼントをいただけたことです。




ありがとうございました!!もう感無量です!!大切にします!!

謝謝!!

最後に、「チャイニーズ!」「ジャパニーズ!」という掛け声で集合写真を撮りました。



2席目のお客様は、男子のグループでした。





女子よりも男子の方がお点前に興味津々で、全員一斉にカメラを構えていました。

茶道は中国で生まれ、日本に伝わり、日本流に進化し、根付いた文化です。親近感を感じながら味わってもらえたらいいなと思いました。

中学生のみなさんにとっては初めての茶道の体験になります。私たちとの出会いで、日本に対して、あるいは茶道に対する印象が変わるかもしれません。
ささやかな交流ですが、日本代表として、日本の伝統を正しく伝える責任も感じて緊張しました。

さて、初めての抹茶のお味は?

一口含むなり、「クォッ!」という声がもれ、笑いが起きました。
「クォ」とは、「苦」で、「苦い」という意味だそうです。
とても素直な感想をいただきました。



中国語は全くわかりませんでしたが、みなさんに喜んでもらえて良かったです。
あっという間に終わってしまい、名残惜しかったです。

限られた時間でしたが、私たちにとっても素敵な時間になり、このような機会を設けていただけて、本当に光栄で、幸運に思いました。

いい思い出ができました。茶道部員で良かったです。

ありがとうごさいました!!謝謝!!

新入生のみなさんへ

 新入生のみなさん、学校生活には慣れてきたでしょうか。遅くなりましたが、ご入学おめでとうございます。 茶道部は今は部員がおらず、活動は休止中ですが、顧問として、茶道にも深いかかわりのある、千利休が言ったという言葉を紹介したいと思います。 それは、 「一期一会」 です。お茶をいただ...